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2.財務局での7不思議

前回、関東財務局での仕事のことを書きました。 他にも民間出身の私には意外なことが多かったので、少し触れておきます。


まずは朱肉の印鑑を多用する文化に驚きでした。 出勤簿は印鑑です。そして時間外勤務記録簿は共用のExcelシートに手入力でした。 印鑑を使うのは公用文書だからということもあるのでしょうが、同じ規模の民間企業ならクリック1つかICカードのタッチでしょう。 いや、時間外勤務記録簿も公用文書だと思われますが、後でいくらでも改ざんできてしまいます。


公用文書といえば、作成はもちろんPCですが、印刷して回覧中または回覧後に誤字脱字を発見したときは、訂正印は使いません。 ナイフで削り取ったり、砂消しゴムを使ったりしていました。 昭和かよと突っ込まれるところです。 いや、昭和でも、私がいた会社なら監査で赤マルです。


近畿財務局の事件で、「個人用メモ」という表現も多く出てきました。 この「メモ」という言葉もよく使います。 「メモでいいから回しておいて」「メモを作っておいて」などといい、「回覧メモ」とか「応接メモ」と題して課内で回覧することもありました。 始めは戸惑いましたが、情報公開法(行政機関の保有する情報の公開に関する法律)を学んで納得しました。


情報公開法は、国民に対し政府の説明責任を全うする観点から、行政機関が保有する文書についての開示請求権等を定めています。 誰でも、国の行政機関に対して、行政文書の開示請求ができます。 ただし、ここでいう行政文書には、個人的に使用するメモは含まれません。 その規定を逆手に取り、「メモ」と題することで、情報公開の対象外にしようとしているのでしょう。 とはいえ、たとえメモであっても、組織として利用する実質を備えているもの、つまり、組織における業務上の必要により利用・保存するものであれば開示対象になるのです。 課内で回覧して主任・上席・課長などが押印するのですから、組織として利用しているのは確実なのですが、中堅の職員でも、メモは行政文書ではないと誤解していることがありました。


個人情報やセキュリティについての認識の低さも驚きでした。 事務机の鍵をかけない、部外者が通る廊下に面した書庫のドアを開け放しにする、書庫の鍵を夜間でも出したままにするなど、同じ規模の民間企業では考えられません。 これは、監督官庁が無いからだと思われます。 民間では監督官庁に指摘されないよう、社内監査を行いますが、監督する側では必要ないのでしょう。


こういう話は守秘義務違反になるのか、それとも内部告発として保護されるのか、どちらでしょう。


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